私は一軒家に住むSOHOです。生活に必要なエリア(台所、寝室など)と仕事に使うスペースの線引きが曖昧になりがちですが、ちょっとしたインテリアの工夫で、オフィスエリアはオフィスエリアらしい雰囲気に変わってくれます。
今年は「時間を大切に、もっと活用していこう」という想いのもと、オフィスエリアのある壁を、大きな時計に変えてしまうことにしました。
もともと持っていた時計の文字盤を、お気に入りの画像(Web上で見つけた無料素材)を印刷した紙で隠し、その代り時計の周りに数字を配置します。
1から12の数字には、それぞれ1月~12月のイメージを割り振り、100均で買えるポストカードに数字と画像を印刷。
そしてクラフトボード(A4サイズ、2枚組で108円)のものを半分に切り、ポストカードの台紙とします。
こうして縦100センチ、横140センチほどの大きな時計が出来上がりました。
他のアイテム(造花、人工の緑、小さなぬいぐるみなど)を加えても面白いですし、画像を取り換えていけば、雰囲気も変わりますね。
時間活用+α
お手洗いは、ふと緊張がとけて落ち着く場所。
私は、偉人の名言をカードに書いてためていたので、このたびトイレにバーっと貼り出すことにしました。
今貼ってある名言の中で一番好きなのは、
「君は君 我は我也 されど仲良き」
という武者小路実篤の言葉です。
使ったグリーンやパネルは100円均一ショップで買ったもの。配置次第で雰囲気が変えられます。
鏡と同じ側の壁にはお花を飾って、嬉しく、楽しい気分で外に出られるようにしています。
お手洗いをきれいに保つことは、運気を上げると言われていますし、何よりも自分自身が気持ちよく過ごすことができます。
同じ時間を「より気持ちよく、より楽しく過ごす」「そのためには、どういう工夫が必要か?」と考えることが、時間活用において最も大切なことです。そして工夫の範囲は時間の使い方そのものに限るのではなく、空間や道具の使い方にも及んでいくのです。
ただ、1つ注意したいことがあります。
年末年始に独立・起業などの大きな決断をするなら、実行に移すのはできれば休暇明け、いったん通常業務に戻ってみてからのほうがいいでしょう。独立・起業は、勢いだけで突っ走ると大変です。
「年末年始はいつもと違う精神状態にある」と自覚しつつ、「いつもとは違う観点からものを見る」ことが大切。
仕事の将来についても、「5年後、10年後になっても続けていきたい仕事か?」「会社内にとどまり続けた場合、5年後、10年後にはどんな業務に携わっていて、それは自分に向いている仕事だろうか?」と考えながら、いきなり退職・独立などの行動を起こすのではなく、「退職・独立の準備を始めるかどうか」を考える程度にとどめるのがよいでしょう。
そして、休暇が明け、通常業務が始まって平時の精神状態に戻ったときに「やっぱり、独立・起業したい」という気持のほうが強くなるか、それとも「今の仕事を続けたい」という気持を大事に思うかを見極めても遅くはありません。いったん独立・起業をしたら、十年、二十年と走り続けなければいけないのですから、年末年始にホンの数日、立ち止まって考えることは、けっして無駄な時間とは言えないでしょう。
さて、年末年始に考えることをお勧めしたいのは、「本を1冊書き上げる」とことです。
個人が「本を出版する」ことのハードルは、電子書籍という仕組みが登場して以降、一気に下がりました。
特に、私が行っているようなライター、コラムニストなどの仕事に興味のある方は、電子書籍を1冊~3冊程度、ご自身で企画・構成を行い、書き上げてみるということをお勧めしたいです。売上につながるから、というよりも、次のようなことをご自身でチェックできる機会となるからです。
・ライターに求められる企画・構成力が備わっているか?
・読者のニーズを把握する力があるか?
・1つのテーマを掘り下げて、まとまった量の文章を書く力があるか?
・時間管理をきちんと行い、根気よく書き続けることができるか?
電子書籍として文章をまとめるには、文字数にして1万5,000字~2万5,000字程度が必要ですが、紙媒体の本(10万字以上)に比べると文字数が少なくて済みます。それでも、2万字程度の文章や資料・画像などを用意するのには根気と、目標達成のためのモチベーションが必要です。
しかし、「電子書籍をまとめあげた実績がある」ということは自信にもつながり、ご自身のウェブサイト等でもアピールしやすい大きなポイントとなるでしょう。
もちろん、ライター、コラムニストを志望していない方であっても、これまでの業務実績を振り返り、今後の展望について考え、それを多くの人にアピールする手段として、電子書籍をまとめるのは良い方法です。通常業務に追われることのない年末年始には、落ちついて考える時間を持つこともできるでしょう。
年末年始には、普段と違う取り組みを行い、何か1つ自信をつけて通常業務に戻って行けるといいですね。
年末、大掃除の季節がやってきました。
毎年思うことは「台所の掃除には独特の大変さがある」ということ。
「ごみだしや整理を続けながら、日常の食事作りも並行して行わなければならない」という特殊な場所だからこそ、気持ちの切換えがなかなかうまくいかず、いつまでも汚れが残っているような気分になるのではないでしょうか?
私は今年、いつになく台所の掃除を楽しんでいます。それはどんなキッチン、ダイニングにしたいかを事前に明らかにしてから、掃除に取り掛かったからです。
昨年は、引っ越したばかりで、ひたすら「整理」に追われるだけでした。でも、生活も落ち着き、友人たちが遊びに来てくれるようになるにつれて、「どんな空間を作りたいか」を考えるようになりました。
まずは「気軽に立ち寄ることができるカフェや、ファミレスのドリンクバーのような空間を作りたい」ということ。そこで、コーヒーメーカーやオーブントースター、電気ポッド、数の多いカップやソーサーなどを並べて置ける棚を設けました。
特にキレイなティースプーンや、お気に入りのカップは見える形で並べています。
そして、5枚セットなどで購入したお皿があっても、日常の料理に使う枚数は限られています。そのため「必要な枚数だけを取り出しやすく並べ、より多くの種類のお皿を使い勝手よく収納したい」ということ。できれば見栄えも良くしたいものです。
そこで、100均ショップで買うことができるブックスタンドを使いお皿を立てて収納すること、お皿の色ごとにまとめておき、食器棚がごちゃごちゃとした印象にならないようにすることを心がけて、収納してみました。
さらに「モノを使う場所を考え、手の届きやすい場所に配置して動線が絡まないようにする」ことにも注意しました。たとえば「鍋や御玉杓子、調味料はクッキングヒーターの周りに配置する」ことにします。
今回ご紹介した掃除の話は、時間活用とは一見関係ないように感じられるかもしれませんね。
ただ、「最初に、どこへ向かうのかを決めておく」こと、折に触れて「どこへ向かうのか」を確認することで、判断に迷う時間が少なくなることを知っていただきたかったのです。時間活用を考える上でも「判断することに迷う時間を少なく、できるだけ早い決断をして実行に移していく」ということは、有効です。
朝起きたら、「今日は何を目指す1日にするのか?」を考えてみる。
パソコンを開く前に「これからどんな作業をして、いつを終わりと考えるのか?」を意識する。
掃除をするなら「どんな部屋にしたいのか?」を始めに意識してみる。
このような心がけが、時間活用という観点からも大切なのです。
河野陽炎 公式サイト → http://www.ican.zaq.ne.jp/kagerou/index.html
セミナー・講演等のご依頼は → http://www.ican.zaq.ne.jp/kagerou/service2.html
私なんかより、ずっと長い時間を過ごしている素敵な人と接していると、
「人間には、回数や経験をかさねなければ、できないことがある」
ということを痛感します。
経験の質ではなく量が重要となることは、人生において間違いなくあるのでしょう。
たとえば、「おはようございます」と挨拶することも、その例でしょう。
挨拶が段々とうまくできるようになるためには、回数・量を重ねていくことが大切です。
しかも、誰か1人にたった1度だけすばらしい挨拶ができれば良いのではなく、繰り返し、繰り返し、複数の人にすばらしい挨拶ができるようになるには、「回数・経験」の量をいかに増やせるかということが、大きな要因となるでしょう。
冠婚葬祭、急病、突発的な慶び事なども、頭で分かっていることと、経験があって自分の振る舞い方を熟知し、人を助けられるレベルになっていることとは、大違いです。
人間が「経験の回数・量を重ねる」には、それだけの時間を必要とします。
私よりずっと年上の素敵な人は、それだけの経験を重ねてきたのでしょうし、そのような人を見ていると、「自分の時間の使い方を、素敵なものに変えていかなければ」という思いを新たにします。